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author:すなっふ

田舎者から東京都民になりました。
「unsnuff」という名義で、ソロで音楽活動をしています。
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キーチ!!

新井英樹「キーチ!!」読みました。全9巻。
新井英樹は「ザ・ワールド・イズ・マイン」と「宮本から君へ」をすでに読んでいてすごく好きなマンガ家だったので、割と新しめなこの本も読んでみました。9巻までは子供編…ということで、このあと「キーチVS」という大人編に突入するみたいですがとりあえず子供編の感想を。

主人公である幼稚園児、染谷輝一(キーチ)が辿る数奇な運命、子供ながらに受け入れる生と死、そして小学生へと成長し、自分が汚いと思うことを極端に嫌うキーチが、常識・法律といった歪んだ正しさに戦いを挑むという内容。

小学生に成長してからの内容は完全に「正しさとは何か?世間とは?」というようなメッセージ性の強いものになっていて、非常に社会批判的なものである。なかなか急な展開でまさに新井英樹ならではの突っ走り方だけど自分は嫌いじゃない。
そして批判的な内容にしながらもあくまで「漫画的」な、綺麗な展開も新井英樹らしい。あまりに現実的な内容ではなく(それなら論文を書けばよい)、漫画という展開のロマンチックさや娯楽性も取り入れているように思う。そういうところが新井英樹のいいところだと僕は思う。

またこの漫画は基本的にキーチを英雄に見立てた漫画ではあるが何もキーチがすべて正しいわけではない。それはきちんと漫画の中でも描かれていて、誰しもが正論を言っているような描き方を作者もしている。考えるに、作者の伝えたい内容がすべてキーチや副主人公のカイの中に書かれているのではないのだろう。あくまで作者は登場人物を先に立てたうえで、このキャラクターならこういうだろう、こう動くだろうという書き方をしているのだと思う。新井英樹の漫画はそこにリアリティがあり、自然さがある。そのうえで結果的に社会批判性の強い漫画となってしまったのかもしれない。

いわば子供の持つ「正論」を究極なところまで持って行き、大人の「正論」とぶつけさせた漫画ともいえる。

読む人がキーチをかっこいいと思うか、誰が正しいと思うかはそれぞれだろう。しかしこの漫画が「正しさ」を説く漫画だとしたらそう思わせることこそがこの漫画の「力」なのだと思う。

しかし、この漫画は「ワールドイズマイン」とやってることが非常に似ていて、そこはちょっと気になった。
主人公がイカレてて、相方は関西弁の超饒舌で、権力に対抗してそれがメディアに取り上げられるって内容が全く同じ。まあ、ワールドイズマインは完全に「暴力」でしかないんだけど。
そうなってくるとどうしてもワールドイズマインと比べてしまって、そうするとキーチは少しイマイチにも思えてしまう。ワールドイズマインは自分の中でかなりの名作なので。
というのもキーチは少しだけ展開が綺麗すぎる(好みの問題ですが)し、逆に批判漫画にしては中途半端で、方向性がよくわからないのも正直なところ。
ちょっと突っ走りすぎた感じも否めないように思った。

まあそれでも十分に面白い漫画ではあると思います。
大人になったキーチを早く見たい。大人編も読んだらまた書きます。

| すなっふ | | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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