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author:すなっふ

田舎者から東京都民になりました。
「unsnuff」という名義で、ソロで音楽活動をしています。
が、音楽活動の宣伝はTumblrに移行しましたので、このブログでは音楽活動に関係のない内容(好きな音楽や映画のレビューなど)についてゆるりと書いていきたいです。

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【映画レビュー】カッコーの巣の上で
一時期「映画素人の俺が名作映画を見るシリーズ」的なものをやっていましたが、飽きてしまったので普通に見たい映画を見ました。とはいえこの作品も歴史的名作と名高い映画なのですが。1975年発表、「カッコーの巣の上で」の感想を書きたいと思います。


結論から言って僕はこの映画がとても好きです。自分の中でも本当に特別で大好きな作品となりました。しかし、ストレートに、誰が見ても面白い作品ではないなと思いました。嫌いな人は本当に嫌いな作品だろうし、つまらないという意見にも納得できる内容だったので、この映画が数々の賞を受賞し、海外のメディアでも大絶賛されるほど手放しに「名作」と呼ばれているのはなんだか不思議な感じがしました。

この映画は精神病棟に入院することとなった主人公マクマーフィが、病院の規則に反抗し脱走を企てるという物語です。一見この映画は、冷徹で悪徳な精神病棟のやり方に対し、それに反抗し仲間との絆を深めながら自由を求める主人公という、社会問題を風刺しつつ正義VS悪という構図で描かれているように見えます。もちろんそれで間違っていません。しかし完全にその目で見てしまうと、あまりにもラストシーンが救われなさすぎるため、最後にスッキリとしない、絶望を感じる人も多いと思います。恐らくこのラストは最も意見が分かれる部分だと思います。

ただこの映画では、はっきりと正義VS悪という構図を描いていません。あくまで精神病棟は善意として患者を統制しており、主人公は刑務所から強制労働を逃れるため精神病のフリをした、ずる賢く悪いヤツです。仲間から愛されるイイヤツですが、映画ではきちんとこのキャラクターの嫌な部分も徹底して描いています。そのため完全に主人公に肩入れできる内容でもない、と僕は感じました。
だからこそ僕はこのラストシーン、つまりマクマーフィでなくチーフが去っていく、絶望の中の小さな希望を描いたラストには、何度噛んでも味が消えないほどの深みを感じるのです。

もしこの映画の主人公が全く非のない人物で、精神病棟が完全悪で、最後に見事に脱出して終了だったら、「ショーシャンクの空に」のような爽快感のある物語になっていたのに、見る人によって様々捉えられるキャラクター設定・構図、そしてこのラストは、はじめに「嫌いな人は嫌い」といったように好きと嫌いの分かれる内容にも思えました。しかしその両面性・完全に感情移入できるタイプの主人公ではないからこそ、ラストシーンに色んな感情が複雑に入り混じる深みがあるのだと思います。

と、いろいろ書きましたがなんだかんだで僕はマクマーフィにはかなり肩入れしていたし愛せるキャラクターでした。だからこそラストシーンは「ええええこれで終わりなの」と動揺しました。冷静になって良さを痛感できましたが、「えええええ」と思ったからこそ嫌いという意見も理解できます。

また、単純に良いシーンが多いです。バスケットに魚釣り、脱走前夜のパーティ。家でダラっと垂れ流すのにも向いてそうな作品だと思いました。

そしてこの映画のジャック・ニコルソンの演技は英『Total Film』誌「映画史に残る演技ベスト200」のなんと第一位に選ばれてるそうです、1位はすごい!確かに演技は映画をあまりみない僕からしても凄いと思えるもので、特に脱走当日のパーティで主人公マックが眠りに落ちるまでの表情を長い尺でとらえたシーンは、その表情の絶妙な変化で本当に様々な感情が見えてくる素晴らしい演技だったと思います。この映画で特に印象的なシーンでした。

お気に入りの映画がまた一つ増えた、と胸を張って言える最高の映画でした。
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